2012年9月19日水曜日

為替オプション付預金はほんとうに不利なのか?

二重通貨預金、Dual Currency Deposit、プレミアム預金、と呼称は色々ありますが、20年くらい為替を使った投資商品として人気であります。

いわゆる外貨のプットオプションを売ることでプレミアムを得るものであり、つまり不利な価格で買う義務を負っているわけで、要する実勢よりよくないレートで元本が外貨に交換される可能性を秘めているわけです。

「金融商品に気をつけなさい」系の主張をする経済学者や投資アドバイザーは、「意味がない」「リスクの割にリターンが限定的」と声高に批判される方がいます。

一回限りの取引の損益表(ペイアウト)を見るとたしかにその通りなのですが、それを理解した上で、仕組預金が好きというお客様がかなり多くいらっしゃっています。シビアな経済合理性を求める企業経営者がですよ。なぜでしょうか?

一つには、為替(とくにドル円)の振幅が株ほど大きくなく、負けてしまった時の毀損率が株に投資するより遥かに小さいこと。

二つ目の理由として、90年代初頭までの為替相場はいざしらず、昨今の為替為替はいったんレンジが形成されるとしばらくその範囲で動くことが多く、結果として円貨が外貨にかわっても、外貨を元本に円貨に戻りで条件を組み、利金を受け取りつつ、どこかの段階で元本がもと戻りましたという繰り返し、外貨と円貨に行ったりきたりがよくあるのです。

三つ目は、上記二点を前提として、楽しいから、勉強になるから、めんどくさくないからという理由。

為替証拠金取引でポジション作ったら、利食いや損切りのタイミングを考えて常にヒヤヒヤであり、本業のビジネスの片手間で取り組むには神経を使い過ぎるのに対し、仕組預金であれば期間をたとえば一ヶ月であれば、エントリーのタイミングで腹をくくってしまえば後はそれほど忙しくないこと。
エントリーのタイミングで、たとえば一か月毎に為替マーケットの状況をアドバイザーとのディスカッションを通してアップデートし、どういう戦略で条件を組むのか、あるいは様子見をするのか、それが為替の相場観を養うのに良いとコメントされる方は非常に多いんですね。

あせらずにきちんと「様子見」の期間を持つことができる方であれば、この1年はレンジ相場ですから、多くのお客様がざっくり5〜6%程度の収益はとれている状況です。

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