2012年9月12日水曜日

「為替の誤解」上野泰輔

ここ1年、為替関係の良書が大豊作!
投資アドバイザーの職について十数年、様々な分野の本を読みあさっているのですが、為替市場のメカニズムついて、現場で為替取引をする我々がすっきりするレベル(そうそうそういうことだよね、とか、なるほどそう分析するのかみたいな)で書かれている本は、ほっんとに少なかったのです。為替の予想が難しいということの証拠ではありますが。

為替本のプチブームの口火を切ってくれたのはまずJPモルガンチェースのの佐々木融氏の著作、
弱い日本の強い円 (日経プレミアシリーズ)
為替市場の規模や取引の主体といった概観に始まり、氏がレポートでしばしばコメントする2年金利の金利差に注目した分析手段も解説してくれます

続いて出版されたのがドイツ証券の安達誠司氏による
円高の正体 (光文社新書)
為替相場を決定づける最も重要な要因として中央銀行による通貨の供給量をあげています。それに着目した修正ソロスチャートの解説は必読です。

そして、このたび新たに出版されたのが、みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰輔氏の著作。「『為替』の誤解」です。
為替/通貨の視点から巷の経済に関する思い込みや誤解をといてくれます。






以上の三冊を読んでおけば、為替市場への偏った相場観や、妙な期待感が払拭され、思い込みを捨てたニュートラルな頭で相場と向き合うことができるのではないでしょうか。

おすすめの三冊です。

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