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2012年9月19日水曜日

買い推奨!Bank of America (BAC)

今回の量的緩和(QE3)が過去2回と大きく違うのは、発動のタイミング。

最初の量的緩和はリーマンショックの後で、経済が本当に底割れしそうな時に、それを防ぐために実施しました。あらゆるアセットクラスは売り叩かれた後なだけに、株価は急回復を果たしました。2回目も1回目ほどではないですが、危機的状況を回避するために実施されたため株価は素直に買いに反応し、急激に反発しました。

今回は雇用の回復が遅れているものの、住宅関連の指標は明らかに底打ちから改善の方向に、企業業績は堅調で、米国に関する限り金融システムの崩壊の懸念は遠のいている状態でのQE3発動ですので、なんでもかんでもイケイケどんどんという勢いはあまり感じられません。既に株価は上昇してますからね。ここからどこまでいくんでしょうか。

そんな中、今回のQE3で有望なアセットとして、MBSの買取で最もメリットを受けることができる米国金融株を推奨します。

とくにカントリーワイドを傘下に抱えるバンク・オブ・アメリカはメガバンクの中では不動産関連の重荷が最も大きいと言われております。重荷となっているMBSをFRBが無期限で買い取ってくれると言ってるわけですから、これは株価は上昇する可能性は極めて高いといえるでしょう。
一方、少なくともCDSを見る限り倒産リスクはかなり遠のいておりますし、そもそも商業銀行が潰される可能性は低いと考えられることから、株価の下値リスクも限定的と思われます。

ただし、今の時代くるくる状況が変わりますので、このブログで推奨している長期保有前提のグローバル企業の株式と違って、「上がりきったら売ってしまう」短期投資としての推奨です。

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2012年9月8日土曜日

「バフェットの株式ポートフォリオを読み解く」メアリー・バフェット&デビット・クラーク

ウォーレン・バフェットの投資の解説本です。
投資哲学だけでなく、投資先の個社別分析がかなり充実。出版されたばかりなのでデータも最新。
かつ米国株は米国人が書いた文献の方が、やっぱり内容が深いです。
私がこれまで推奨してきたグローバル株式への投資を考えていらっしゃる方には必読かと思いました。
私も一気読みしまして、今後の顧客アドバイスに活かすべく、Book Off行きでなく、本棚に並べる本とすることにしました(笑)。




2012年8月28日火曜日

Procter & Gamble Co. / PG

個別銘柄ご紹介の第一弾はProcter & Gambleです。プロクター&ギャンブルなんて知らない?P&Gのことです(笑)。だったらご存知ですよね。
パンパース、パンテーン、ウエラ、アリエール、ジレット、ダウニー等のお馴染みのブランドを中心に、約300のブランドを持つ世界最大の一般消費材メーカーです。

私が外国株への投資経験のないお客様とコミュニケーションする際には、下記のポイント検討するようお話しております。
1)まずは名前を知っている会社を選ぶこと。
2)株価も急落の可能性が低く、急落しても安定した業績が株価の下支えになること。
3)中長期での業績の成長と、それに伴う株価の成長が期待できること。
4)その中長期の成長を達成するために新興国の売上割合がある程度の割合あること。
5)配当利回りが高く、かつ一時的でないこと。

上記ポイントを満たす銘柄としてP&Gは非常に魅力的な銘柄といえます。

まずはyahoo financeの米国のサイトを開いてください。
http://finance.yahoo.com/
そして左上部のGet Quotesにシンボルコードである「PG」と入力。

Div & Yieldが配当と配当利回りを表しています。米国債10年の金利が1.635%という低金利の環境下では、一株に対し年間USD2.25、配当利回り3.4%は悪くないですよね。
しかもYahoo financeからはデータをとれませんが、配当の実額が毎年毎年増え続けているのです。たとえば2001年はUSD1.41。

次にチャートの下の「5y」をクリックしてください。
5年間の株式チャートが表示されます。

リーマンショック後の株価の落ち込みはあったものの、約1年でもとのレンジに回復し、その後の安定的な推移。株なので下落することはあるのですが、生活必需品を扱っており売上が安定していることから、それが株価の下支えになっています。
このチャートは安心じゃないですか?投資対象としては債券に近いイメージですよね。

P&Gはブランドが多く商品カテゴリーの面で分散がきいている上に、地域の分散もきいています。2011年の売上の41%はお膝元の北米、20%が欧州、16%がアジア、14%がアフリカ、9%がラテンアメリカという内訳です。このうち成長エリアである新興国の割合は年々増加しているという状況。

へたなファンドマネージャーにお金あずけるよりも、P&Gの経営者にお金をあずけた方がよくないですか?(笑)

とはいうものの、今は買い時ではないでしょう。
いくら長期的な成長が期待できる銘柄とはいえ、なにもレンジの高値で買う必要はありません。60ドルから67ドルあたりをいったりきたりしていますので、そのうちマーケットにネガティブなニュースが流れて、いわゆる「リスク・オフ」相場になった時に買っていきましょう。

2012年8月23日木曜日

グローバル優良企業への株式投資(4)/何を買うか?

主に米国で上場されているグローバル企業に投資する場合、どんな銘柄に投資すべきか。
今後少しずつ個別の銘柄も紹介していく予定ですが、ウォーレン・バフェットの投資している銘柄はバークシャー・ハサウェイの保有銘柄として公開されておりますし、規模の大きい投資信託の月次レポートを参考にして、まずは自分の知っている銘柄、値動きのマイルドな銘柄、から選んでみるのが良いと思います。

調べる時は銘柄名とあわせてシンボルコード(日本では4桁の証券番号)も調べてください。ヤフーファイナンス等で情報を検索する時に必要なります。
たとえばジョンソン&ジョンソンならばJNJ、インテルであればINTC、マクドナルドならばMCD。シンボルコードはwikipediaの日本語版でも調べられます。

参考までバフェットの保有銘柄を上位からあげていきます。
コカ・コーラ(KO)
ウェルズ・ファーゴ(WFC)
IBM(IBM)
アメリカン・エキスプレス(AXP)
P&G(PG)
ウォルマート(WMT)
クラフトフーズ(KFT)
USバンコープ(USB)

どうでしょう?
ご存知の名前が多くないですか?




2012年8月20日月曜日

グローバル優良企業への株式投資(3)/米国株vs日本株

ここまで読んでいただいて、
「新興国の経済成長力を間接的に享受するにはグローバル企業の株式がよいということはわかった。でも、わざわざ馴染みのない外国株にいかなくても、日本にだって世界的なシェアを持ってるグローバル優良企業はあるわけで、そっちに投資しておけばいいんじゃないの?」
と思われる方も多いかと思います。
半分正解です。

英語のサイトから情報をとるなんて煩わしい!為替リスクは一円たりともとりたくない!とにかく日本の企業じゃなきゃ嫌だ!というくらい外国株に敷居の高さを感じられて、まずは日本企業から銘柄選択をしたいんだ、ということであれば、新興国の成長を享受できるグローバル企業から選ぶのが正解です。JTやコマツ、ユニチャーム、セブン&アイなど、魅力的な株はいくつかあると思います。

しかし!
米国の株式市場は日本よりも歴史の長さ、マーケットの規模、あらゆる面で日本よりも成熟しており、経営者は株主への還元(株価の上昇&配当金)を非常に重視しております。
会社は株主だけのものではないですし、一時の行き過ぎた株主重視の経営はどうかと思いますが、日本企業のようにリスクをとって投資している株主を軽視しすぎるのもどうかと思います。

ここで一例をあげます。
1980年に日本の国際優良銘柄代表のトヨタと、米国の同業種であるフォードの株を買って、配当金も再投資に回していった場合のリターン(=トータルリターン)はどちらが高いでしょうか?

直感的には「世界のトヨタ」と「一時は潰れかけたフォード」を比較したら、そりゃトヨタの方が高いんじゃないの?というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
しかしながら、正解はフォードの勝ちなのです。

トヨタのトータルリターンが533%(年率5.95%)に対して、フォードは2433%(年率10.16%)です。ちょっとショックじゃないですか?
為替はずっと円高でありましたので、公正を期すために、為替を加味したフォードのトータルリターンをはじき出すと、それでも814%(年率7.18%)。
強烈な円高のせいでだいぶ見劣りはしますが、それでもトヨタよりリターンは高いですね。
同業の比較ということでフォードを例に出しましたが、フォードを推奨するつもりはありません。

これが推奨銘柄の一つであるP&Gにもなると、米ドル建のトータルリターン2530%(年率13.88%)。為替を加味したの円建トータルリターンは2168%(年率10.27%)とトヨタを大きく凌駕することになります。

トヨタはたしかに良い企業です。しかし投資家にとって良い企業かというとクエスチョンマークです。投資家にとって良い企業とはあくまでも長期的なリターンを約束してくれる企業なのです。投資したお金がリスクに見合っただけ増えなければ意味ないですから。

また近年の外国人投資家の日本株離れは目を覆わんばかりです。外資系証券会社から日本株のリサーチャーがどんどんリストラされていることが全てを物語っています。
短期的な急騰はあり得ますが、日本株に持続的な成長を期待するには非常に厳しい状況です。

私のお客様である富裕層投資家もなじみのある日本株から、多少の不案内さは享受して外国株にシフトしつつあります。おもに企業経営者の方々達ですよ!日本の経済をわかっていらっしゃる方々がそういう行動に出ているのです。
彼らはおっしゃいます。

円が強いうちに海外の優良資産を買っておこう!

2012年8月18日土曜日

グローバル優良企業への株式投資(2)/先進国vs新興国

先進国vs新興国というタイトルの付け方をすると、「新興国の方が経済成長しているから、新興国の株を推奨!ってことかな」と思われる方が多いと思います。
結論を先に言ってしまいますと、長期保有を前提とした優良資産の選別という観点では先進国のグローバル企業株式の方が相応しいと思われます。

今の世界経済の成長エンジンが新興国であることには異論はないと思います。
かつて世界経済の成長エンジンを担ってきた日米欧は重債務に陥っており、多少の経済成長があったとしてもそこから生み出されるお金は、次の成長への投資でなくレバレッジ(借金)の解消に充てられます。先進国が自律的な成長曲線を描いていくのには

一方、新興国のGDP対比債務率はここ10年で大きく低下しており、生み出された富は次の成長のための投資に充てられるという好循環になっております。
また人口の増加、社会基盤・生活インフラの整備が着々と進んでおり、加速と失速を繰り返しながらも経済成長を続けていくことは間違いないでしょう。

じゃあ新興国でしょ!成長しているところに投資していかなきゃ!50s-60sの米国と同じでしょ。いい会社の株を買っておいてほっとけば2倍になるんじゃない?
証券会社も「対象のアップダウンはありますが5年みてください。」みたいなこと言ってるじゃん・・・。

と思われるかもしれませんが、新興国株式投資で投資金額が30%とか半分とか毀損してしまった方も少なくないですよね。
たしかに爆発的成長力はあるのですが、過去の負けを取り戻すのにどれくらいかかって

50s60sの米国の成長と今の新興国の成長と決定的に違うことがあります。
当時の米国株式市場にお金を入れていたのは他国からの投資でなく米国の投資家のお金であり、何かがあった時の自国へ資金還流で資金流出することがなかったのです。欧州をはじめ海外からの投資ももちろんありましたが、大戦で傷ついた自分の国に投資しておくよりも米国に入れておいた方がよっぽど安全なので、米株を売って米国債にシフトするようなオペレーションはあっても、自国に戻すような動きにはつながらなかったのです(当時は資本の移動が現在のような自由さが無かったこともありますし。

一方、現在の新興国はどうでしょうか?
成長スピードが衰えたとはいえ、お金を持っているのは先進各国であり、新興国への投資を支えているのは先進国のマネーです。で、その先進国が自分たちの足元でやれリーマンショックだ、ギリシア危機だ、ということになると、とりあえず何か起きた時のために手元に自国通貨でキャッシュで置いておこうということになり、つまり新興国から容赦なくお金を引き上げてしまうことが、たびたび起きてしまうのです。

では、どうすれば新興国の成長力を投資リターンに結びつけることができるのか?
新興国にブランドが浸透して販売網を持ち、同エリアの売上の割合がそれなりに大きいグローバル企業の株に投資することで、間接的に新興国の成長力を享受することができます。

とくに生活必需品や一般消費財を扱っている会社(P&G、ジョンソン&ジョンソン、マクドナルドetc)は景気動向に左右されにくく、安定した業績の推移が株価の下支えになるので入門としてはおすすめです。

個別銘柄の推奨はまたあらためて。

2012年8月17日金曜日

グローバル優良企業への株式投資(1)/Back to Basic

リーマンショック以降の資産運用はBack to Basicの一言に尽きます。

かつて年率5%程度のリターンでは満足できず、年率10%以上のハイリターンを求めて行き着いた先がプライベートエクイティや仕組債であったわけなのですが、こういった複雑な仕組みのものはそれと引き換えに流動性(=換金性)が著しく損なわれているため、いざ何かがが起きてしまうとどうにも対処ができなくなってしまうわけです。

それに懲りた富裕層投資家のお客様がいま一番重視しているのは流動性の確保。併せてテールリスク(確率論的には極めて起きる可能性の低いリスク。でも最近はそれが頻繁に起きている)に備えたリスク分散。

結果、ある程度のリスクを許容してリターンをとりにいく投資家の資金は、ベーシックな投資手段である株と債券に向かっているのが現状です。

とくに誰もが知っているようなグローバル優良企業の株式が選好されています。ウォーレン・バフェットの大好きなコカ・コーラやジョンソン&ジョンソン、マクドナルドといった銘柄群です。不景気だからといって、ギリシアが破綻しそうだからといって、こういう企業群が倒産すると思いますか?

なぜこういう銘柄がよいのか?
具体的にどういう銘柄がよいのか?
どうやって情報を集めればよいのか?
次回以降詳しくご説明いたします。